Blender|リギングの練習 Part1 足編

2025.05.02
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これは私がモデリングの練習で作成したヒトカゲでリギングを練習してみる、備忘録です。

用語

IK

IK(インバースキネマティクス)と言います。
3Dキャラクターの姿勢設定を効率的に行うための技術で、末端のボーンを動かすことで、それに連動した他のボーンも自動的に動かすことができます。

簡単に言うと「キャラクターの姿勢を大まかに自動的に調整するための仕組み」です。

FK

FK(フォワードキネマティクス)と言います。
IKの逆になり、根本のボーンを動かすことで、それに連動した他のボーンも自動的に動かすことができます。

Pole

IKの制御に影響を与える特定のボーンのことをいいます。

簡単に言うと「IKで調整された姿勢を調整する役割」です。

リギング

1|足のボーンを構成します。

IKを設定したときに自動的に曲がる方向を認識してもらえるように少し曲げておきましょう。

2|コントローラのボーンを作成します

今回は膝を中心としてボーンをコントロールできるようにします。
そのため下記の添付画像の選択状態になっているボーンを作成します。

まずは編集モードで膝のボーンからshift + eでボーンをそれぞれY軸方向へ押し出します。
その後、command + pで親子関係(clear parent)を削除します。
Poleは近すぎると正しい影響を与えることができないため、一定の距離をあけましょう。

  • 前のボーン:Pole
  • 後ろのボーン:IK

それぞれのボーンをF2で命名を変更します。
後ほど検索しやすいように、POLE.LegIK.Legとしておきます。

次にポーズモードに移ります。
膝を選択してBone Constraints からIK を追加します。

ターゲットは現在使用しているアーマチュアを選択し、PokeとIKのボーンはそれぞれ先ほど命名したボーンを選択します。

そして Chain Length を連動させたいボーンの数値に変更します。
今回は設定しているボーンを含めて3本なため、0 → 3に変更します。

また、Poleを割り当てるとボーンの回転がずれてしまうため修正します。
※ だいたい45度ベースでズレていると思います。

3|動きを確認してみる

実際にIKのボーンをgでぐりぐりすると連動していることが確認できます。
また、Poleのボーンを左右に移動すると膝の向きが変わり調整ができることが確認できます。

4|爪先の回転をIKと連動させる

現状膝のボーンと連動して自動的に回転しています。
他との共存を考え、IKの回転と連動したいと思います。

まずは、足先のボーンの回転の継承(Inherit Rotation)を解除します。

次に回転の設定をします。
Bone ConstraintsからCopy Rotationを追加します。

ターゲットをアーマチュア、ボーンをIK用のボーンを選択する。
また、回転を演算するベースをワールド空間からローカル空間に変更します。

これでIKと連動して足先をコントロールすることができます。
実際にIK用のボーンを回転させましょう。
その際に回転が反転している軸があった場合は、上記の設定のInvertから該当する軸を有効化しましょう。
※ 私はYとZを有効化しました。

現状だと足先だけ回転が反映されているため、足全体に回転が反映されるように調整します。

編集モードに移行してPole用ボーンの親をIK用ボーンに設定します。
shiftを押しながら Pole → IK と選択し、command + p で親子関係構築します。
正しく反映されているか、Pole用ボーンの Bone から Relation > Parent の値を確認してみて、IK用ボーンになっていれば問題ありません。

ポーズモードに移行してIK用ボーンを回転させると足全体が連動して回転するようになりました。

最後に

次回は尻尾編です。

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