Windows 11の画面端スワイプをレジストリで無効化する方法
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タッチ式キオスク、デジタルサイネージ、無人案内端末では、利用者が画面端からスワイプするとWindowsのシステムUIが表示され、コンテンツから離脱することがあります。本記事では、レジストリポリシーAllowEdgeSwipeを0に設定し、画面端スワイプを端末全体で無効化する手順を解説します。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\Microsoft\Windows\EdgeUIにDWORD(32ビット)値AllowEdgeSwipeを作成し、値を0にします。設定後はWindowsを再起動して、左右の画面端からスワイプしてもシステムUIが開かないことを確認します。
ここでいう「Edge」は画面の端を意味し、Microsoft Edgeブラウザーのスワイプ操作を設定するものではありません。
| 検証・仕様項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象OS | Windows 11 |
| 対応エディション | Pro/Enterprise/Education/IoT Enterprise |
| 設定範囲 | 端末全体(すべてのユーザー) |
| レジストリ値 | AllowEdgeSwipe(DWORD)=0 |
| 反映確認 | Windowsの再起動後 |
AllowEdgeSwipeとは
AllowEdgeSwipeは、画面端からのスワイプでWindowsのシステムUIを呼び出せるか制御するポリシーです。
| 値 | 動作 |
|---|---|
0 | 画面端スワイプによるシステムUIの呼び出しを許可しない |
1 | 画面端スワイプを許可する(既定値) |
| 値なし | 画面端スワイプを許可する |
Microsoft公式のLockDown Policy CSPでは、ポリシーを無効にすると、どの画面端からスワイプしてもシステムUIを呼び出せなくなると説明されています。設定はユーザー単位ではなく端末単位です。
通常のタップやアプリ内のスクロールを無効にする設定ではありません。ただし、画面端から始める操作をアプリで使用している場合は影響を確認してください。
設定アプリとの使い分け
Windows 11の「設定」→「Bluetooth とデバイス」→「タッチ」に画面端ジェスチャの項目が表示される端末では、先に設定アプリから無効化する方法を検討してください。画面を確認しながら変更でき、元に戻す操作も簡単です。
| 方法 | 適した構成 |
|---|---|
| 設定アプリ | キオスク用ユーザーで不要なジェスチャを個別に調整する |
AllowEdgeSwipeポリシー | 端末全体で画面端からのシステムUI呼び出しを制限する |
設定アプリを使った手順は、Windows 11キオスク端末のタッチジェスチャを無効化する方法の記事で解説しています。両方を設定する場合も、どちらの設定によって動作が変わったか判断できるよう、一つずつ変更して検証してください。
作業前の注意点
- 管理者権限を持つ保守用アカウントで作業する
- レジストリエディターで変更対象のキーをエクスポートする
- 本番端末へ展開する前に、同じ構成のテスト機で確認する
- 元に戻す値と操作方法を記録しておく
- キオスクを解除できるキーボードなど、保守手段を用意する
Microsoft公式仕様で対応しているエディションはPro/Enterprise/Education/IoT Enterpriseです。Windows Homeは対応対象として記載されていないため、本記事の設定が同じように機能することを前提にしないでください。
EdgeUIキーを作成する
1. レジストリエディターを管理者権限で開く
スタートメニューでregeditを検索して「レジストリエディター」を開き、ユーザーアカウント制御が表示されたら内容を確認して許可します。Win + Rキーで「ファイル名を指定して実行」を開き、regeditと入力して起動もできます。
2. Windowsキーへ移動する
レジストリエディターのアドレスバーへ次のパスを入力します。
コンピューター\HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\Microsoft\Windows
3. EdgeUIキーを作成する
「Windows」キーを右クリックして「新規」→「キー」を選び、名前をEdgeUIにします。すでにEdgeUIが存在する場合は、新しく作成せず既存のキーを選択してください。


4. DWORD値を作成する
EdgeUIキーを選択し、右側の空白部分を右クリックして「新規」→「DWORD(32ビット)値」を選択します。64ビット版Windowsでも、作成する種類はDWORD(32ビット)値です。

AllowEdgeSwipeを0に設定する
作成したDWORD値の名前をAllowEdgeSwipeにします。大文字・小文字を含め、スペルを確認してください。
AllowEdgeSwipeをダブルクリックし、次のように設定します。
| 項目 | 設定値 |
|---|---|
| 値のデータ | 0 |
| 表記 | 16進数または10進数(0では結果は同じ) |

設定後のレジストリは次の状態です。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\Microsoft\Windows\EdgeUI
AllowEdgeSwipe REG_DWORD 0x00000000
再起動して画面端スワイプを確認する
レジストリエディターを閉じ、Windowsを再起動します。Microsoft公式資料では、ポリシー適用後にExplorerプロセスまたは端末を再起動して確認する方法が案内されています。本番運用を想定する場合は、端末を再起動して一連の動作を確認する方が確実です。
再起動後、キオスク用ユーザーで次を確認します。
- 画面の左端から内側へスワイプしてもシステムUIが開かない
- 画面の右端から内側へスワイプしても通知関連のUIが開かない
- 上端や下端からの操作で意図しないシステムUIが開かない
- アプリ内のタップ、スクロール、入力など必要な操作は正常に動く
- キオスクアプリを終了した場合の復旧方法が機能する
レジストリ値が存在しても動作が変わらない場合は、Windowsのエディション、値の種類、パス、値の名前を再確認してください。端末メーカーのタッチドライバーやアプリ独自のジェスチャは、このWindowsポリシーとは別に動作する場合があります。
設定を元に戻す方法
画面端スワイプを許可する状態へ戻す場合は、AllowEdgeSwipeの値を1に変更するか、作成したAllowEdgeSwipe値を削除してWindowsを再起動します。
既存のEdgeUIキーや他の値は、今回作成したものと確認できない限り削除しないでください。変更前にエクスポートした.regファイルがある場合は、対象と内容を確認してから復元します。
設定内容のまとめ
| 設定項目 | 内容 |
|---|---|
| 設定ツール | レジストリエディター(regedit) |
| キー | HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\Microsoft\Windows\EdgeUI |
| 値の名前 | AllowEdgeSwipe |
| 種類 | DWORD(32ビット)値 |
| 無効化する値 | 0 |
| 元に戻す値 | 1または値を削除 |
| 設定範囲 | 端末全体 |
| 反映確認 | Windowsを再起動して実機確認 |
参考資料
- LockDown Policy CSP:AllowEdgeSwipe(Microsoft Learn)
- Screen Swipe Policy(Microsoft Learn)
- Windowsのタッチジェスチャ(Microsoft Support)
まとめ
AllowEdgeSwipe=0は、画面端スワイプによるWindowsのシステムUI呼び出しを端末全体で制限する設定です。タッチ式キオスクやデジタルサイネージでは、設定アプリによる個別調整と使い分け、再起動後に本番ユーザーで動作確認してください。
この設定は誤操作を減らす対策の一つであり、アプリやWindows機能へのアクセスを完全に制限するキオスク機能ではありません。必要に応じて、割り当てられたアクセス、アプリの全画面表示、自動起動、終了時の復旧方法も組み合わせます。