JA
/
EN

Windows版XAMPPのインストール方法|Apache・MariaDB・PHP

  • 開発環境
  • Windows

PHPやデータベースを使うWebサイトをWindows PC上で確認したい場合、XAMPPを使うとApache、MariaDB、PHPなどをまとめて導入できます。ここでは検証環境としてXAMPP 8.2.12を使用し、ダウンロードからApache・MariaDBの起動、phpMyAdminの表示確認までを進めます。

構築完了の判定基準: XAMPPをC:​\xamppへインストールし、Control PanelでApacheとMySQLを起動します。http://localhost/dashboard/http://localhost/phpmyadmin/が表示されれば、Webサーバーとデータベースの基本動作を確認できます。初期設定のままインターネットへ公開しないでください。

 

XAMPPとは

XAMPPとは、Apache(Webサーバー)・MariaDB(データベース)・PHP・Perlをひとつのインストーラーでまとめて導入できる、Windows向けのオールインワン型ローカルサーバーパッケージです。

Apache Friendsが配布しているオープンソースのディストリビューションで、個別にApacheやPHP、データベースをセットアップして連携させる手間を省き、インストーラーを実行するだけでローカルにWebサーバー環境を用意できます。名称の「X」はクロスプラットフォーム(Windows/Linux/OS X)対応を意味し、「A」がApache、「M」がMariaDB(旧MySQL)、「P」がPHP、「P」がPerlの頭文字になっています。

 

XAMPPの動作要件

Windows 10/11の64bit環境であれば、追加のランタイムを用意しなくてもXAMPPをそのままインストールできます。

項目目安
対応OSWindows 10/11(64bit)※Windows XP・Windows Server 2003は非対応
必要ディスク容量150〜300MB程度(インストール後の動作ログ・データベース増加分は別途)
権限管理者権限(インストーラーの実行、ファイアウォール許可のため)
前提ソフト不要(Apache・PHP・MariaDBはXAMPPに同梱)

 

なぜXAMPPが必要か

本番のレンタルサーバーやクラウド環境を使わずに、手元のWindows PC上でPHPやデータベースを使ったサイト・アプリの動作確認ができるようになるため必要です。

XAMPPが選ばれる代表的な理由は次の3つです。

  • 本番投入前のローカル検証:レンタルサーバーやクラウド環境にアップロードする前に、手元のPCでPHPスクリプトやデータベース連携の動作を確認できます。
  • 個別セットアップの手間を削減:Apache・PHP・MariaDBを別々にインストール・連携設定する必要がなく、インストーラー1つで動作するWebサーバー環境が揃います。
  • オフラインでの学習・検証:インターネット接続やレンタルサーバー契約なしに、PHP/MySQLの学習や社内向けツールの検証を行えます。

 

 

XAMPPのダウンロード手順

Apache Friends公式サイトのダウンロードページから、Windows向けの64bit版インストーラーを取得します。

1. 公式サイトのダウンロードページにアクセスする

ブラウザで apachefriends.org/jp/download.html にアクセスします。ページ上部には「XAMPPは、MariaDB、PHP、およびPerlを含む、イントールが簡単なApacheディストリビューションです。」という説明があり、対応バージョンの一覧が表示されます。

2. 対応バージョンを確認する

2026年8月20日の確認時点で、Windows向けXAMPPとして以下の3系統が公開されています。公開状況は変わる可能性があるため、ダウンロード時は公式ページを確認してください。

バージョン対応PHPサイズ
XAMPP 8.0.30PHP 8.0.30144 Mb
XAMPP 8.1.25PHP 8.1.25148 Mb
XAMPP 8.2.12PHP 8.2.12149 Mb

新規の学習・検証用途では、公開されている新しいバージョンが候補になります。ただし、既存サイト、WordPress、PHPフレームワークなどを再現する場合は、対象のCMSやアプリが対応するPHPバージョンを優先してください。本記事の8.2.12は画面と動作結果を示すための検証例です。なお、Windows XPやWindows Server 2003は非対応となっています。

3. 「ダウンロード(64bit)」ボタンをクリックする

該当バージョンの行にある「ダウンロード(64bit)」ボタンをクリックし、インストーラー(.exe)をダウンロードします。

 

XAMPPのインストール手順

インストーラーでコンポーネント、インストール先、表示言語を順に設定します。所要時間はPCの性能や選択するコンポーネントによって変わります。

1. UACに関する警告ダイアログを確認する

インストーラーを起動すると、最初に次のような警告(Warning)ダイアログが表示されます。

Important! Because an activated User Account Control (UAC) on your system some functions of XAMPP are possibly restricted. With UAC please avoid install XAMPP to C:¥Program Files (missing write permisssions). Or deactivate UAC with msconfig after this setup.

要約すると「UAC(ユーザーアカウント制御)が有効な環境では、C:​\Program Files 配下にXAMPPをインストールすると書き込み権限が不足し、一部機能が正常に動作しない可能性がある」という注意喚起です。「OK」をクリックして次に進みます。

2. セットアップウィザードを開始する

「Setup – XAMPP」画面(Setup Wizardの初期画面)が表示されるので、「Next >」をクリックします。

3. インストールするコンポーネントを選択する

「Select Components」画面で、インストールする機能にチェックを入れます。デフォルトでは以下がすべて選択されています。

カテゴリコンポーネント
ServerApache(必須/グレーアウト)、MySQL、FileZilla FTP Server、Mercury Mail Server、Tomcat
Program LanguagesPHP(必須/グレーアウト)、Perl
Program Languages(その他)phpMyAdmin、Webalizer など

Apache本体とPHPはXAMPPの動作に必須のため選択解除できません(グレーアウト表示)。ローカル開発でメール送受信やFTP機能を使わない場合は、Mercury Mail ServerやFileZilla FTP Serverのチェックを外しても構いません。選択が済んだら「Next >」をクリックします。

4. インストール先フォルダを指定する

「Installation folder」画面で、インストール先のパスを指定します。既定値はC:​\xamppです。手順1の警告にあるとおりC:​\Program Files配下は避け、保存場所を変更する理由がなければC:​\xamppのまま「Next >」をクリックします。

5. 表示言語を選択する

「Language」画面(XAMPP Control Panelの表示言語設定)で、プルダウンから言語を選びます。今回は「English」のまま「Next >」をクリックします。

6. インストール内容を確認して実行する

「Ready to Install」画面で「Setup is now ready to begin installing XAMPP on your computer.」と表示されるので、「Next >」をクリックするとインストールが開始されます。

「Welcome to XAMPP!」の画面でプログレスバーが進み、「Installing」「Unpacking files」といったステータスが表示されます。

7. Windowsファイアウォールのアクセス許可を設定する

インストール中に「Windows セキュリティ」のダイアログが表示され、「パブリック ネットワークとプライベート ネットワークにこのアプリへのアクセスを許可しますか?」と確認されることがあります。対象は「Apache HTTP Server」(発行元:Apache Software Foundation)です。

同じPCのlocalhostからのみ利用する場合、外部端末からApacheへの受信を許可する必要はありません。別のPCやスマートフォンからLAN経由でアクセスする場合に限り、信頼できる「プライベートネットワーク」を選択して許可します。公共Wi-Fiなどのパブリックネットワークへの許可は避けてください。

8. セットアップを完了する

「Completing the XAMPP Setup Wizard」画面が表示されたら、「Setup has finished installing XAMPP on your computer.」というメッセージとともにインストールは完了です。「Do you want to start the Control Panel now?」にチェックが入った状態で「Finish」をクリックすると、続けてXAMPP Control Panelが起動します。

 

 

インストール後の動作確認手順

XAMPP Control PanelからApacheとMySQLを起動し、ブラウザでダッシュボードとphpMyAdminにアクセスできれば、インストールは正常に完了しています。

1. XAMPP Control Panelを起動する

インストール完了後に自動起動する「XAMPP Control Panel v3.3.0」(Compiled: Apr 6th 2021)では、Apache・MySQL・FileZilla・Mercury・Tomcatの各モジュールに対して、Start/Admin/Config/Logsの操作ボタンが並びます。ログ欄には次のような初期化メッセージが表示されます。

[main] XAMPP Installation Directory: "c:​\xampp\"
[main] Checking for prerequisites
[main] All prerequisites found
[main] Initializing Modules
[main] Starting Check-Timer
[main] Control Panel Ready

2. htdocsフォルダの構成を確認する

エクスプローラーで C:​\xampp\htdocs を開くと、以下のようなフォルダ・ファイルが初期状態で配置されています。ここが後述するローカルサーバーの公開ディレクトリ(ドキュメントルート)になります。

名前種類
dashboardフォルダ
imgフォルダ
webalizerフォルダ
xamppフォルダ
applicationsChrome HTML Document
bitnamiカスケードスタイルシート
faviconアイコン
index.phpPHPファイル

3. ApacheとMySQLを起動する

XAMPP Control Panelで、ApacheとMySQLの行にある「Start」ボタンをクリックします。起動に成功すると、行全体が緑色になり、次のようにPIDとポート番号が表示されます。

モジュールポート
Apache80, 443
MySQL3306

ログには「Attempting to start Apache app…」「Status change detected: running」といった起動メッセージが順に出力されます。

4. ブラウザでダッシュボードにアクセスする

ブラウザで http://localhost/dashboard/ にアクセスすると、「Welcome to XAMPP for Windows 8.2.12」というページが表示され、Apache・MariaDB・PHP・Perlが正しく動作していることを確認できます。画面上部のメニューからFAQやHOW-TOガイド、PHPInfo、phpMyAdminへ移動できます。

5. phpMyAdminでデータベースの状態を確認する

同じくメニューから http://localhost/phpmyadmin/ にアクセスすると、phpMyAdminの管理画面が表示されます。「データベースサーバ」の欄で、実際に動作しているサーバー情報を確認できます。

項目
サーバ127.0.0.1 via TCP/IP
サーバの種類MariaDB
サーバのバージョン10.4.32-MariaDB
ユーザroot@localhost
ApacheバージョンApache/2.4.58 (Win64) OpenSSL/3.1.3
PHPのバージョン8.2.12

この画面が表示されれば、Apache・MariaDB・PHPがすべて連携して動作していることが確認できます。

 

安全に利用するための注意点

XAMPPはローカルでの開発・学習・検証を手軽にするためのパッケージです。初期状態の設定やアカウント構成を前提に、インターネットへ直接公開する用途には適していません。

  • ルーターのポート開放やクラウド側の受信許可を行わない
  • ApacheやMariaDBを使わないときはControl Panelから停止する
  • phpMyAdminを外部ネットワークへ公開しない
  • 実データや本番用パスワードを検証環境へ入れない
  • LAN内からアクセスさせる場合も、Windowsファイアウォールの許可範囲を必要最小限にする

 

トラブルシューティング

Apacheが起動しない主な原因は、インストール先の権限不足とポートの競合の2つに集約されます。

  • C:​\Program Files 配下にインストールした場合:UACによって書き込み権限が制限され、Apacheの起動やモジュールの設定変更に失敗することがあります。手順3・4のとおり C:​\xampp などUAC制限のかかりにくいドライブ直下にインストールするのが基本です。
  • ポート80/443がすでに使用されている場合:Skype、IIS、他のWebサーバーなどが同じポートを使用していると、XAMPP Control PanelでApacheの起動に失敗します。他のアプリケーションを終了するか、XAMPP側のポート番号を変更(Configから httpd.conf を編集)することで解消できます。
  • ポート3306がすでに使用されている場合:PC内に別途インストール済みのMySQLサービスなどが稼働していると、同様にMariaDBの起動に失敗します。該当サービスを停止するか、my.ini でMariaDB側のポート番号を変更することで解消できます。

 

参考資料

 

まとめ

項目内容
配布元Apache Friends公式サイト(apachefriends.org)
対応バージョン例XAMPP 8.0.30/8.1.25/8.2.12
今回導入したバージョンXAMPP 8.2.12(PHP 8.2.12)
インストール先C:​\xampp
主要コンポーネントApache、MariaDB(MySQL互換)、PHP、Perl、phpMyAdmin
Apacheのバージョン2.4.58(Win64)
MariaDBのバージョン10.4.32
動作確認URLhttp://localhost/dashboard/、http://localhost/phpmyadmin/
管理ツールXAMPP Control Panel v3.3.0

XAMPPは、インストーラーの指示に沿って進めるだけで、Apache・MariaDB・PHPが連携したローカルWeb開発環境を短時間で構築できます。インストール先とファイアウォール許可、ポート競合の3点さえ押さえておけば、Windows PCを使ったローカル検証環境として安定して運用できます。

記事を共有する